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【要求プロセスのススメ】(その5)

2012年7月23



5.ベースライン要求と要求管理

ベースラインを策定する前に、「要求の検証」と「要求の妥当性確認」を行います。

前回ご紹介した、システム要求フェーズの全体像です。



       ソフトウェアプロセスエンジニアリング(株)資料より


要求の検証や妥当性確認のためには、要求に属性がついていなくてはいけません。

BABOKでは要求属性を要求管理ツールで管理することを示唆しています。




         ソフトウェアプロセスエンジニアリング(株)資料より


要求には多くの属性をつけることが可能です。例えば、

 -絶対参照

 -作成者

 -複雑性

 -オーナーシップ

 -優先順位

 -リスク

 -情報源

 -安定性

 -状態

 -緊急性

 その他

どの属性で要求を管理するのかは「要求マネジメントプロセスを計画する」タスクで決めることになっています。大きなプロジェクトでは多くの属性を管理する必要があるでしょう。小規模なプロジェクトでは少ない属性を管理すれば済むこともあります。

 

5.1 要求の検証

BABOKのユニークな特徴に、「要求を検証する」タスクと「要求を妥当性確認する」タスクがあります。

まず、「要求を検証する」タスクを実施するプロセスです。




        ソフトウェアプロセスエンジニアリング(株)資料より


要求品質の特性の8つを確認しなくてはいけません。

 

5.2 要求の妥当性確認

つづいて、「要求を妥当性確認する」タスクです。

このタスクの目的は、すべての要求がビジネスに対する価値のデリバリを支援し、ステークホルダーのニーズを満たしていることを確認することです。






5.3 ベースラインの策定

要求が適切な権限を持つステークホルダーに承認(合意)されると、ベースライン化されます。