6.その他
経産省では、ITスキル標準のベースとなる、人材能力の捉え方の構造を次の図で示しています。

左側の評価を「業績考課」といい、右側では「能力考課」といわれています。
上記をもとに、ITスキル標準の概念を示したのが下の図です。

少し解説を加えます。
図にはありませんが、「職種」には複数のタスクがつながります(図では1つしかありませんが)。その1つずつのタスクにスキルが1対1に対応します。タスクは観察可能な動詞と目的語で表され、1つの価値ある行動を示します。
具体例として、プロジェクトマネジメントの「プロジェクト統合マネジメント」を例にします。
「タスク」:プロジェクト統合マネジメントを遂行する。
「スキル」:プロジェクト統合マネジメントを遂行することができる。
タスクとスキルはこのように1対1に対応しています。そして「スキル熟達度」は
「スキル熟達度」:ピーク時.....10億円以上の、プロジェクト憲章をもとに、..
プロジェクトを成功裡に遂行することができる
スキル熟達度は、複雑な表現になっていますが、「スキル」に加えて「条件」と「基準」が明確に記述されていることがお分かりになると思います。
なお、「プロジェクト統合マネジメント」の下に【知識項目】として「プロジェクト憲章作成」「プロジェクト記述書暫定版作成」...などがあります。知識というよりも「プロジェクト統合マネジメントを遂行することができる」というスキルを発揮するために必要な下位のスキルという意味合いです。英語ではSubordinate Skillといいます。タスクの視点では、サブタスクとも言えます。
次の図がV2における「キャリア」と「スキル」の全体像です。

ITスキル標準を構成するドキュメントの要素の関係を図にしたものです。

ドキュメントの種類です。
・
キャリアフレームワーク
・
職種の概要
・
達成度指標
・
スキルディクショナリ
・
スキル項目、知識項目
・
スキル領域
・
スキル熟達度

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