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2012年3月5日
2.ビジネスアナリシス方法論がもたらすさらなるコストダウン
2.1プロセス参照モデルとは
K製作所の成功事例で採用されたビジネスアナリシス方法論の特徴として、プロセス参照モデルがあります。短期間で成果を達成できた背景にはこの参照モデルを最大限に活用したことが挙げられます。では、そもそもプロセス参照モデルとはいったいどのようなものでしょうか。
参照モデルを一言で言えば、業界のベストプラクティスのプロセスです。多くの企業で実際に稼働しているプロセスをもとに作られたものです。実績も多いのでそのまま使用することもできますが、通常はその組織に最適な形にカスタマイズして使用します。
不要なプロセスは採用する必要がありません。また、重要なプロセスは重点的に使用します。

上図はデリバリプロセスの例です。
例えば、サプライチェーンの例ですが、レベル1のプロセスタイプとして、5種類
-計画
-調達
-生産
-受注出荷
-Return(欠品や不良品を返却すること)
があります。当たり前のことを並べている程度と思えるかもしれませんが、最上位プロセスとしては、どんな組織にもある機能です。
その中の受注出荷の下には、レベル2のプロセスカテゴリーとして、5種類のプロセスカテゴリーがあります。
-見込み生産品販売
-受注生産品販売
-設計生産品販売
-店舗管理
-販売管理イネブラー
これも普通の企業なら、通常行っている業務です。
最初の「見込み生産品販売」の下には、レベル3のプロセスエレメントが
-引き合い見積
-オーダー受領
-在庫引き当て
....
-請求処理
合計15個あります。
そして、「引き合い見積」の下のレベル4プロセスとして、
-見積もり依頼の受領の確認
-見積もり条件の検討
...
と続きます。
上記プロセスがすべて実績のあるプロセスの参照モデルとして用意されているわけです。
自社の仕事を上記参照モデルのプロセスに当てはめて考えていけば、おのずからプロセスが見える化されることがお分かりになると思います。

P1やM3という記号がついているプロセスが参照モデルのプロセス記号です。実際に使われているプロセスだけを記述しています。レベル2のプロセスを見える化しています。
参照モデルを自社の仕事に当てはめるだけですから、極めて短時間に作成することができます。

同様にレベル3プロセスも参照モデルをもとに実際の仕事の流れを記述していきます。標準的なプロセスを参照しながら、作成します(作るというより、プロセスを並べて、矢印でつなげる程度)。
レベル3になると、プロセスがしっかり確立されていなかったり、欠落しているプロセスが見つかる場合もあります。見える化することの最大の効果です。
2.2 プロセス参照モデルのメリット
まず、AsIsのプロセスを素早く見える化し、改善点を明確にすることができます。上記のレベル2、レベル3のプロセス図は30分以内で描けるものです。中小企業の場合は全体像がわかるのでこのような短時間で済みます。
大企業になると、プロセスがグローバルに分散していることが珍しくありません。その場合は、全体像を把握するのに時間がかかります。そもそも全体を把握している人が誰もいないことが多いものです。そのため、海外の現地に赴いて実際のプロセスを把握する必要もあります。
大企業のレベル3業務プロセスフローの例。

これだけのものを、A3サイズの用紙1枚に書くことができます。グローバルの業務フローがA3用紙1枚で見える化できると、改善点(改革点)も一目瞭然になります。
参照モデル(プロセス)と比較して、どのプロセスはできていて、できていないか。どの程度のレベルか。また業界内の標準値との比較によるベンチマーキングも容易です。
つづいて、新しいプロセス設計が容易にできることがあげられます。ビジネスアナリストもクライアント企業の業務に精通しているとは限りません。参照モデルを使うと経験したことのないプロセスを設計することが容易に可能です。
クライアントにとっても、経験のないプロセスをどう設計したらよいのか見当すらつかないものです。またブレーンストーミングなどである程度創造できたとしても、それで十分なのか、本当に漏れはないのか判断がつきません。
参照モデルがあればヌケ、漏れの心配はいりません。すべてMECEに構成されています。
そして、短時間にToBeプロセスを設計することができるのです。
プロセス参照モデルがもたらすメリットは極めて大きいことがお分かりになると思います。

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