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 【ビジネスニーズを定義する】 (その4)

2009112



2.  競合分析
2.1 セグメントにおける競合分析

ビジネスの競争相手はだれでしょうか?

自社だけでビジネスを行っているわけではありません。市場には自社と競争する相手、競合が存在します。ビジネス戦略策定には必ず考慮しなくてはいけません。ここからビジネスニーズを見つけることもできます。

 

ここでは、セグメント毎の競合分析をします。

重要なのは、セグメントに焦点を当てることです。ある競合がそのセグメントに興味がなければ関係ありません。ひとつひとつのセグメントについて競合状況を分析しましょう。現在の競合だけではいけません、近未来に競合となりそうなところについても考慮します。自社の競争優位性を客観的に説明できなくてはいけません。

 

必要に応じてSWOT分析も行います。

SWOT分析とは、内部環境分析より、自社の強み、弱み、そして外部環境分析より、機会、脅威を明確にします。

 

【内部環境分析】

以下の内容を分析し、強み、弱みを検討します。

 -戦略・組織・計画・プロセス(システム)

 -自社の製品・サービス

 -リソース(人、モノ、カネ、情報)

 -人材能力

強み、弱みというのはあくまで競合との相対的立場であることを忘れないことが重要です。

ですから、あるセグメントでは強みとなる項目も、別のせグメントでは弱みとなりえます。

 

【外部環境分析】

マクロ環境や、顧客の業界動向、競合の動向など、幅広いデータを収集しておきます。

マクロ環境としてPEST分析も有効です。

政治(Politics)、経済(Economy)、社会(Society)、技術(Technology)の頭文字をとって、PEST分析と言います。

 




クロスSWOT分析とは、SWOTに分類した項目を組み合わせて、具体的な方策を考え出すフレームです。

  -SOの組み合わせ:自社の強みを市場の機会で最大化する方策

  -WOの組み合わせ:市場の機会を利用し、自社の弱みでも活かす方策

  -STの組み合わせ:脅威であっても自社の強みでチャンスとする方策

  -WOの組み合わせ:脅威と自社の弱みが重ならないようにリスク対策を考える

 

クロスSWOT分析の例

強み 弱み
機会 インターネットを駆使する「賢い消費者」をターゲットに絞り顧客の声を取り入れた顧客満足志向の経営に徹する。そのために見積のオンライン化、顧客ニーズを取り込めるようにITシステムを強化する

ITを活用した「ダイレクトな流通」を実現し、中間業者を廃し直接仕入れに替える。

「ダイレクトな流通」を実現するために、ITシステムを強化する(クラウドの活用を考慮する)
脅威 宣伝広告をやめ地域密着営業に特化し、かつ優秀な人材を活用することにより、大手の地域制覇に対抗する。

弱い営業のままでは、大手が参入してきたら困るので、そうならないように、営業力の強化を図る